2008年1月 1日
保存修復学
あけましておめでとうございます。
今年もいろいろ自分なりに書いて行こうと思います
歯科における保存修復学とは、歯学の一分野で、歯牙の硬組織において病的に生じた欠損に対して、機能回復を行う研究、分析、診断を行う学問です。歯牙の硬組織において病的に生じた欠損とは、初期の虫歯でできた穴のことです。つまり大学病院の保存修復科は、初期の虫歯でできた穴を埋める治療をする科のことです。ちなみに森嶋歯科医院では、出来る限り歯を削らない方針で治療しています。
ある患者様が、自分の歯を残したくて某大学病院の保存修復科を受診したところ、簡単に残せないと診断されて抜歯されてしまった話をなさいました。他の歯の抜歯も強く勧められたために怖くなり、森嶋歯科医院に転院されたそうです。
彼女は、保存修復科を初期の虫歯でできた穴を埋める治療をする科とは知らずに、歯を保存するために抜歯せずに修復する科と思って受診したそうです。私の診断では、彼女の抜歯されそうになった歯は十分に残して使用できる歯でした。
過去の治療行為は変えられませんが、患者様のために「抜かず・削らず・入れ歯にしない」治療目標を今年も堅持していくつもりです。
2007年12月29日
希望を与える診療計画
お口の状態が悪い患者様が来院された場合、森嶋歯科医院では「希望を与える診療計画」を設定することを心掛けています。その治療計画は、いかに患者様の歯を守るかということを中心に、治療回数、治療費など患者様と相談しながら決めています。
例えば、インプラントは歯を失った場合、患者様の残った歯にかかる噛み合せの過剰な圧力を支える有効な治療法です。しかし健康保険が適用されませんので高額な治療費がかかります。歯並びを治す矯正治療も同様です。どの治療を選ぶかについて時間を取って決めていき、患者様のお考えを尊重して無理に結論を出しません。無理をすることは、無理が出来ない患者様の希望を失わせることになるからです。
2007年12月25日
知覚過敏
私は知覚過敏の原因に噛み合せのアンバランスが深くかかわっていると考えています。知覚過敏の患者様の多くに噛み合せのアンバランスが認められるからです。ストレスが多い現代社会では、睡眠時のくいしばりから顎関節症が多発しています。そして、知覚過敏も多発していると推測しています。
噛み合せのアンバランスと知覚過敏の因果関係は、過剰な側方圧が歯牙にかかりますと歯頚部に亀裂が生じて知覚過敏になりやすいからだと思います。口蓋側の楔状欠損などは、その良い例だと思います。ですから森嶋歯科医院では、知覚過敏の治療に際して患部へのコーティングやブラッシング指導の対処療法だけではなく、咬合調整を併用して知覚過敏を治しています。
森嶋歯科医院では、噛み合せのアンバランスと知覚過敏の因果関係など、一見関係のないことにも注意して一つの症状を多角的に捉えながら診療に携っています。しかし油断しますと、過去の経験に束縛されて狭い視野の中に陥りがちです。ですので、時間をとってはインターネットを活用して、新しい概念にこまめに触れ心を触発するように心掛けています。
2007年12月21日
全人的アプローチ
1999年W.H.O総会で「健康とは、身体的、精神的、社会的かつ、霊的に完全な一つの幸福な状態を意味し、決して単なる病気や障害の不在を意味するものではない」との提案がなされました。
W.H.Oの提案を、右の図に示してみました。健康を維持するためには全人的に(身体的、精神的、社会的かつ、霊的)に対応する必要があります。同じように私の尊敬するロゴセラピーの創始者フランクル先生も全人的医学アプローチを提唱しました。患者様は、心をもった人であり、けっして肉体だけの物ではないのです。 私も日々の歯科診療で全人的アプローを治療に生かして、患者様が満足するように努力しています。
2007年12月18日
根尖病巣
根尖病巣の完全な治癒は、かなり困難と思います。しかし根尖病巣は、細菌感染ですので薬で消毒しますと回復可能になり、症状は軽減されて日常生活に支障のない状態になってきます。
先日、7ヶ月間も根の治療を続けてもよくならなかった方が来院されました。歯の痛みの原因は、根尖病巣ではなく噛み合わせでした。私が噛み合せのバランスを良くすると、痛みは軽減しました。しかしその歯には、根の治療に7ヶ月間もかけたために根尖病巣が出来ていました。根尖病巣の完全な治癒はかなり困難ですので、歯を一生涯使用するには残念なことでした。
診断技術の差により治療結果に大きな差が出てきます。25年前は誤りが多かった私ですが、今でも日々的確な診断が出来るように慢心することを戒めています。