2007年10月16日
患者様に判断して頂いて
個人的事情で勤務医をしていた時、ある歯科医院の院長の安易に歯を抜いてインプラントを勧める診療姿勢に疑問を感じて、患者様の歯を守ることを勧めました。その15歳年下彼の返答は、「先生、そんな甘い考えで開業したら失敗しますよ。」でした。
人は、成功者の言い分にしか耳を傾けません。患者様の心を守るために歯を出来る限り残す診療の正しさは、実際に開業して患者様に判断して頂いて、成功して証明するしかないことを、彼に思い知らされました。
歯科医院が密集している東京での開業を危ぶまれましたが、今は多くの理解ある患者様に支持されて診療しております。
医療者は素人の患者様を軽視していますが、患者様は、「本物と偽者」を良くご存知です。
2007年10月15日
安らぎの歯科治療を目指して
診療において大切なことは、患者様の「心」と「肉体」をこれ以上傷つけないことだと思います。私の治療は、患者様を治しているんではなく、患者様の回復力の邪魔をしているものを取り除いているだけだと思います。
恥ずかしい話ですが、私自身は心を傷つけられ、そのトラウマによるPTSD(心的外傷後ストレス障害)に苦しむ前、デンタル・トラウマ(治療行為に起因する歯科恐怖症)の患者様を心が弱い方だと思い励ましていました。自分自身のPTSDを治すために行動科学を学びカウンセラーの資格を得て、初めて「一方的に励ます」ことが、どんなに心の痛んだ方の負担になるのか解かりました。
一度傷つけられた心と肉体は、残念ながら完治しません。しかし、これ以上口の状態を悪くしない方向に、そして徐々に症状が和らぐような方向に何とか診療できないものかと常に考えています。日々努力し向上しながら、患者様の心の負担の一部を担って共に歩んで行ければ、と安らぎの歯科治療を一生涯目指しています。
2007年10月12日
恩師の教え
恩師の工藤忠男先生(享年47歳)が亡くなってから23年が過ぎました。
師は「歯科医師の使命とは、患者様が安らぐ診療を行うことだ。世間には森嶋さんからしか安らぎを得られない人がいるんだ」と、診療する後姿から私に多くのことを教えてくださいました。その学びによって不肖の弟子である今の自分があります。
師が私に託した「患者様が安らぐ診療」を少しでも行うために、とにかく歯を残し患者様の心を守る治療を心がけて23年が過ぎてきました。その師より長く生きて歯科医をさせていただいておりますが、とても「鬼手仏心」と今東光大僧正から称えられた師の境地の足元にも及びません。しかし師が地上を去り居られない今、不肖の弟子ですが、一人でも私に出会って歯科治療に安らぎを得られることを願って診療しています。
患者様それぞれが違うように、お一人お一人に安らぎの診療が存在します。明日も最善の治療ができればいいんですが・・・。
2007年10月 5日
インプラントに魅せられて・・・
唯一の人工臓器であるインプラントに魅せられて1982年以来大学院で研究(動物実験)と臨床に応用してきましたが、森嶋歯科医院で一番インプラントのすばらしさを教えてくださったのは、10年前のある患者さんでした。彼女の上顎には歯がありませんでした。嘔吐反射が激しくて入れ歯が入れられませんでした。その歯科恐怖症の彼女が、インプラントで自分の歯を取り戻しました。その時彼女は笑顔で私になぜインプラントを行う勇気が出たのかを語ってくださいました。『先生、私、子供がほしかったんです。でも子供に「どうしてお母さんは歯がないの」といわれるのが怖くて・・・。インプラントてすばらしいですね。』
今、彼女は母親になって幸せです。
2007年9月 4日
インプラントの思い出
25年前、口腔外科に在籍していましたが、インプラントの植立手術の傍らに不良インプラントの除去手術を行ってもいました。不良インプラントの除去手術の経験から、私は歯を残す大切さを学びました。
それ以来、可能な限り歯を残していますが、ブローネンマルク・インプラントをへて、1992年から15年間多くの患者様の歯を守るために森嶋歯科医院ではP・O・Iシステムを臨床に用いて効果をあげています。
インプラントは、過剰な咬合圧から他の歯を守る乳歯・永久歯に続く「第3の歯」です。