2008年5月19日
抜歯後の咬合回復(インプラントの長所)
こんにちは。Dr.森嶋です。不幸にして抜歯にいたる歯があります。その後の咬合回復に関して、私の考えを書かせていただきます。
抜歯した場合、その歯にかかる咬合圧をどのように処理するかの問題が生じてきます。現在、インプラント、ブリッジ、義歯により咬合圧に対処しています。
私は、インプラントが一番よい方法だと考えています。他の歯にこれ以上の咬合圧をかけずに長持ちさせることが可能だからです。
治療後の噛み合せのバランスを考えますと、出来るかぎり治療部位を限局するほうが安全です。インプラントはその点、抜歯部位のみでの治療が可能ですので治療後の安全性が高いと考えています。ブリッジ、義歯は歯の無くなった所以外の歯を支えとして使用しますから、広範囲に噛み合わせに影響を与えますので危険性が高くなります。以上です。
2008年5月12日
メタボリックシンドロームと歯周病
おはようございます、Dr.森嶋です。
今回は、メタボリックシンドロームと歯周病に関して書かせていただきます。
メタボリックシンドロームとは、内臓脂肪型肥満(内臓に脂肪が蓄積した肥満)によって、さまざまな病気が引き起こされやすくなった状態をいいます。現在、肥満症や高血圧、高脂血症、糖尿病などの生活習慣病は、それぞれが独立した別の病気ではなく、内臓脂肪型肥満が原因であることがわかってきたことから呼ばれるようになりました。
歯周病と糖尿病の関連は以前から指摘されてきましたが、メタボリックシンドローム全般と歯周病の関連まではわかりませんでした。口腔外科が専門でしたので歯周病が単なる口腔の不衛生だけが原因でないことは推察していましたが、全身的健康状態を深くかかわっていることを改めて認識しています。
さて、私がメタボ対策(=歯周病対策)として行っていることは、2つあります。
1つは、「積極的菜食主義」。もう一つは、「節食」です。
仕事柄ストレスが強くて過食になりがちです。診療のある日は、血糖値を下げて仕事中にいらいらするわけにはいきませんので昼間は食事をとります。しかし、夕食は「積極的菜食主義」で、海藻、納豆、酢、きのこ、野菜、ネギ類を主食にしています。特に、穀類は摂りません。
休日は、「節食」しています。出来る限り食べません。水は積極的に飲んでいます。以上です。
2008年5月 7日
歯根破折
こんにちは。Dr.森嶋です。今回は、歯根破折に関して書かせていただきます。
できるだけ歯を抜かずに保存する方針で治療していますが、歯根が破折した歯を長期間残すことは、大変困難です。咬合圧がかかりますので、破折部が広がり感染を起こしやすくなるためです。複根歯は、どうしても感染を防げない場合に破折した根を抜いて他の根を残しています。
歯根破折の原因は、歯の神経を取ったために栄養補給ができずに枯れた状態になった歯が折れやすくなるからです。歯を長期間の使用するためには、神経を安易に抜くべきではありません。
先月、歯の痛みが取れずに次々と痛みが出る数の歯の神経を抜いた患者様が来院されました。私は、歯の神経に問題はなく、噛み合せの異状による過剰な咬合圧が原因と診断して咬合調性をしました。歯の痛みは消えました。
残念ながら神経を取った歯は、将来割れてくる可能性が高いです。ですから神経の処置をする場合は、将来の破折が原因で抜歯の可能性が高くなることを考慮して慎重に行うべきだと思います。
2008年5月 2日
オーバーバイト(過蓋咬合)
こんにちは、Dr.森嶋です。今回は、噛み合せの一形態であるオーバーバイトに関して書かせていただきます。
奥歯で噛みしめた状態で、上下の前歯の噛み合わせは、通常2~3mm程度の重なりがあるのが望ましいといわれています。オーバーバイト(過蓋咬合)とは、上下の噛み合わせの重なりの度合が大きい状態をいい、時に下の前歯がほとんど見えないほど深く噛み込んでいる場合もあります。
原因としましては、上あごや下あごの骨格が、もともと噛み合わせを深くしやすい形をしている場合があります。また、前歯が過剰に伸び出して噛み合わせが深くなったり、奥歯が抜けて噛み合わせの高さが低くなり、前歯の噛み合わせが深くなることもあります。奥歯の噛み合せのバランスが悪くて前歯で噛む習慣がある場合も考えられます。
治療は、額関節症の症状が出た場合のみ奥歯の噛み合せのバランスを回復しています。前歯の外観を患者様が治したい場合は、セラミック冠で審美的に外観を良くしています。ある患者様からお子様の過蓋咬合の矯正相談を受けましたが、成長発育期の治療の必要はないように考えています
2008年4月26日
白板症
おはようございます、Dr.森嶋です。
今回は、白板症に関して書かせていただきます。
口腔白板症(はくばんしょう)とは、1978年WHOの診断基準によれば、口腔粘膜に生じた摩擦によって除去できない白色の板状(ばんじょう)あるいは斑状の角化性病変で臨床的あるいは病理組織学的に他のいかなる疾患にも分類されないような白斑と定義されています。
口腔白板症は前癌病変であると考えられ、その癌化率は4.4~17.5%と報告されています。特に舌側緑(舌の横)、舌下面、口腔底(こうくうてい)(舌の下と下の前歯の間)に発生した白板症で、疣状(いぼじょう)や腫瘤状の病変や潰瘍、びらん(ただれ)が存在するときには口腔扁平上皮癌(こうくうへんぺいじょうひがん)に進展する確率が高く、すでに癌を発生している場合があります。臨床的な病型に分類がなされ、たとえばWHOは均一型(homogenous type)と不均一型(non-homogenous type)に分けています。
口の中の白色の粘膜が癌ではないかと心配された患者様が来院されました。口腔白板症は、肉眼での癌の発生の有無の識別が困難ですので、組織検査をお勧めして出身校の口腔外科を紹介させていただきました。患者様の躊躇する気持ちはわかりますが、癌かどうか心配するよりも、診断をすることが先決です。癌でしたら早期に除去する必要がありますし、癌でなければ患者様が安心できます。
当院では、カウンセリング時に患者様の不安を煽る発言は致しません。何が最善かを患者様の気持ちに沿って相談しながら、必要があればアドバイスしています。