2017年10月12日
掌蹠膿疱症
以前ですがタレントの奈美悦子さんが掌蹠膿疱症性関節炎(しょうせきのうほうしょうせいかんせつえん)を患ったというニュースを聞いた人もいらっしゃるかと思います。
漢字の続いた、とても言いにくい聞いたこともないような病名だと思いますが、この病気は歯科とも関わりのある病気なのです。
特徴としては、手のひらや足などに小さな水泡や膿をもった疱が次々と出来ます。
水泡は非常に痒くなる人やそうでない人がいるようです。しばらくすると水泡が破れ、そこから出血したり、膿がジュクジュクとでたりして、痛みを伴います。
季節に関係なく1年中、発症し、再発もしやすい特徴ももっています。
手のひらなど目に付きやすい部分に出来るので、
「孫と手をつなぎたいが、ガサガサしているのでできない」
「足の裏が割れて痛み、歩けない」
「買い物で、お釣りをもらうときに恥ずかしい思いをする」
など、いろいろな支障が生じます。
原因として、扁桃腺に問題があるとか、虫歯、歯周病、歯の根の消毒不足、歯の治療で詰めた金属のアレルギーであるとか、タバコや肥満など、いろいろありますが、はっきりしたことはわかっていません。
治療方法は、ビタミンの摂取やステロイド軟こうなどの薬物療法や歯科治療、扁桃腺の摘出、禁煙などがありますが、さまざまな原因が絡み合って免疫が低下して発症します。
2017年7月10日
最良の歯科治療はメンテナンスです。
毎日歯を磨いて、ちゃんと歯医者さんで治療も受けているのにどうしてまた虫歯や歯周病になってしまうのでしょうか?
虫歯も歯周病も細菌感染症です。原因はわかっています。
本来、虫歯も歯周病もその原因を理解し、コントロールする手段を身に付けて、上手く付き合っていければ、ほとんど進行しない、恐くない病気なのです。
日本の統計を見ると、50歳を越えたころから急激に歯を喪失します。それに比較して欧米では、50歳を超えても歯を失いません。その違いは何でしょうか?
欧米では定期的にプロのお掃除や予防処置を受けるのが、生活の一部となっています。
実際、日本でも欧米と同じような予防処置を実践している地域では、ほとんど虫歯や歯周病になっていないのです。「これ以上歯を悪くしたくない!」「一生自分の歯で噛みたい!」という皆様のために当院では、お口の健康はまず自分で守ることをご提案させていただいております。
お口の健康は自分で守るためにお口の中の健康を守るプロである歯科医師や歯科衛生士が、あなたのお口の中の健康を守るための知識と技術を伝授します。精密な検査に基づき、知識だけじゃなく、それを自分で実行できるように、一人一人にあったお手入れの仕方、治療や検診の受け方を御提案させていただきます。
2017年5月13日
噛み合わせを家に喩えると・・・・
家に喩えると、奥歯は柱で、前歯は屋根です。
つまり、奥歯がしっかりしていないと、前歯が倒れてしまいますし、前歯がしっかりしていないと、奥歯が倒れてしまいます。
奥歯は前歯を守ります。
カチッと真っ直ぐ噛んだときには、上の前歯と下の前歯には僅かに隙間があります。
これが、常にガチガチ当たっているようだと、前歯の位置移動が起こり、前歯の寿命が縮まってしまいます。前歯同士が当たらないようにしているのが、奥歯のかみ合わせです。
しっかりとした奥歯の噛み合わせが前歯を守っているのです。
正しいかみ合わせ 奥歯がないと、前歯が倒れてしまいます。
前歯は奥歯を守ります。
奥歯は、真っ直ぐ噛まれる力には強いのですが、横に揺らされる力には非常に弱いのです。
その横揺れの力が奥歯に伝わるのを防いでくれるのが、犬歯を代表とする前歯なのです。
犬歯は歯の中で最も長く、形態的にも横揺れの力に耐える力が強いため、歯軋りなどの横揺れの力を負担して、奥歯を守ることができます。逆に八重歯などで、犬歯が本来の機能を有していないと、奥歯がグラグラ揺れてしまい寿命を縮めてしまうことになりかねません。
犬歯が上手く機能していると、奥歯を横揺れの力から防ぎます。 前の方の歯が磨り減って、平らになってしまっていると奥歯に横揺れの力が加わってしまいます。
前歯と奥歯、両者が上手く機能して初めて、お口の中の健康