【院長ブログ】ターミナル・ケア
患者様とお話していますと、私と会う前に診療をうけた歯科医者と違った印象をもたれる多くの方がいらっしゃいます。一番の理由は私が患者様を「単なる物=肉体」として見ているのではなく、「人=心をもった存在」として感じているからだと思います。大学病院時代にターミナル・ケアにたずさわったことで学ぶことができました。
ターミナル・ケア(Terminal Care)とは、末期がんなどに罹患した患者に対する看護のことで、終末(期)医療、終末(期)ケアともいわれています。主に延命を目的とするものではなく、身体的苦痛や精神的苦痛を軽減することによって、人生の質を向上することに主眼が置かれ、医療的処置加え、精神的側面を重視した総合的な措置がとられます。
私は、ターミナル・ケアの思想が特殊なものではなく一般医療にも適用するものだと考えています。特に、苦痛が伴う歯科医療においては精神的側面を重視した総合的な措置が必要だと思います。技術優先の現代医療において、少しでも人間回復を目指した歯科医療を行いたく希望します。