【院長ブログ】安らぎの歯科治療を目指して
診療において大切なことは、患者様の「心」と「肉体」をこれ以上傷つけないことだと思います。私の治療は、患者様を治しているんではなく、患者様の回復力の邪魔をしているものを取り除いているだけだと思います。
恥ずかしい話ですが、私自身は心を傷つけられ、そのトラウマによるPTSD(心的外傷後ストレス障害)に苦しむ前、デンタル・トラウマ(治療行為に起因する歯科恐怖症)の患者様を心が弱い方だと思い励ましていました。自分自身のPTSDを治すために行動科学を学びカウンセラーの資格を得て、初めて「一方的に励ます」ことが、どんなに心の痛んだ方の負担になるのか解かりました。
一度傷つけられた心と肉体は、残念ながら完治しません。しかし、これ以上口の状態を悪くしない方向に、そして徐々に症状が和らぐような方向に何とか診療できないものかと常に考えています。日々努力し向上しながら、患者様の心の負担の一部を担って共に歩んで行ければ、と安らぎの歯科治療を一生涯目指しています。